AstroArts Topics

太陽系

リュウグウの炭酸塩に、母天体が独特な環境で進化した形跡

2023/07/19
小惑星リュウグウの試料に含まれる炭酸塩鉱物の分析結果から、リュウグウの母天体では温度や酸素濃度などの変化を伴いながら水と岩石が反応していたことが明らかにされた。

インドの月探査機「チャンドラヤーン3号」、打ち上げ成功

2023/07/18
インド宇宙研究機関の月探査機「チャンドラヤーン3号」が7月14日に打ち上げられ、予定の軌道へ投入された。8月下旬には露、米、中に次ぐ4か国目の無人月面着陸を目指す。

太陽の熱対流が磁場をねじり、フレアを起こす

2023/06/29
太陽の表面に黒点が作られるとき、その下に伸びる磁力線は太陽内部の熱対流によってよじられることがコンピューターシミュレーションで示された。こうして発生した磁場のねじれはフレアの原因となる。

探査機「ベピコロンボ」が3回目の水星フライバイ

2023/06/23
日欧の探査機「ベピコロンボ」が6月20日に3回目の水星フライバイを行い、水星の上空236kmの距離を通過した。

エンケラドスの地下海に大量のリンが存在

2023/06/16
探査機「カッシーニ」のデータと実験から、土星の衛星エンケラドスの地下海に生命の必須元素であるリンが大量に存在する証拠が見つかった。

月のマントルの組成は場所や深さで違う

2023/06/09
月探査機「かぐや」のデータ解析から、月のマントルの組成が場所または深さによって異なることを示す地質学的な証拠が発見された。

太陽活動に伴う宇宙線量の変化にドリフト効果が大きな役割

2023/06/05
太陽系外から地球に飛来する宇宙線は22年周期で変化する。その要因は、太陽周辺の磁場中を進む宇宙線に働く「ドリフト効果」であることが、宇宙線電子望遠鏡「CALET」による観測などからわかった。

土星の新衛星63個を発見、総数146個に

2023/05/29
すばる望遠鏡などの観測により土星の衛星が新たに63個発見され、総数が146個となった。

木星大気の長期変動は「ねじれ振動」に起因する可能性

2023/05/26
最新の探査などの知見を基にした理論計算と、データ科学的解析法を合わせた研究から、木星の大気変動の数年周期性が、惑星深部の磁気的な波動である「ねじれ振動」に起因する可能性が示された。

太陽系最古の隕石にみる木星の形成と移動の証拠

2023/05/24
太陽系最古の火成岩とされるアングライト隕石から、2つの異なる天体起源の酸素同位体が初めて発見され、太陽系形成に重要な役割を担った木星の形成と移動に関する情報が得られた。

星空案内 毎月の天文現象や星座を解説

地球の運動と160万年前の気候変動の関係

2023/05/19
気候モデルを使った数値計算で、現代とは異なる約160万~120万年前の氷期・間氷期の周期が再現された。この時代の気候変動も惑星などの天文学的影響が大きいことがわかった。

形成直後の地球表層は原始生命に苛酷な環境だった

2023/05/11
地球マントルと同等の試料を超高圧で融解させる実験から、マグマの海で覆われていた形成直後の地球表層は、有機分子の生成率が低い酸化環境で、生命にとって非常に苛酷だったことが示唆された。

太陽フレアが生命の材料を作った可能性

2023/05/10
生まれたばかりの太陽は暗かったが、激しく活動して高エネルギー粒子をばらまいていた。その一部が地球に飛来し、大気に作用して生命の材料となるアミノ酸を生成していた可能性が、実験で示唆された。

日本の歴史資料から読み解く太陽活動の周期性

2023/05/02
日本の文献に残された過去1400年にわたる「赤気(オーロラ)」 の記録からは、太陽活動と地磁気の基本的な変動パターンが読み取れる。同時に、天変地異に対する当時の人々の反応もうかがえる。

リュウグウ粒子に残る、穏やかな天体衝突の記録

2023/04/25
探査機「はやぶさ2」が持ち帰った小惑星リュウグウの粒子サンプルから、比較的弱い圧力を受けた痕跡が見つかった。リュウグウが経験した天体衝突は、大量の岩片をまき散らすようなものではなかったらしい。

木星氷衛星探査機「JUICE」打ち上げ成功

2023/04/17
ヨーロッパ宇宙機関が主導し、日本などが参加する木星氷衛星探査機「JUICE」が4月14日に打ち上げられ、木星の氷衛星エウロパ、カリスト、ガニメデを目指す8年の長旅を開始した。

リュウグウでアミノ酸が生成された痕跡

2023/04/06
小惑星リュウグウから得られた2つの粒子を比べた結果、液体の水が存在する環境でアミノ酸を合成する反応が、かつて小惑星で起こっていた証拠が見つかった。

木星と土星の共鳴が鍵、地球型惑星と小惑星帯形成の統一シナリオ

2023/04/03
かつて木星と土星の公転周期が2:1の平均運動共鳴に近い配置だったと仮定することで、地球型惑星と小惑星帯の形成を初めて同時に説明できる新しいシナリオが、数値シミュレーションで見つかった。

国際隕石学会、120年前に落下した「越谷隕石」を登録

2023/03/30
1902年に埼玉県に落下した隕石が小惑星に由来するL4普通コンドライトと分析され、「越谷隕石(Koshigaya)」として登録された。国内54個目の登録となる。

小惑星リュウグウに核酸塩基とビタミンが存在、過去には水による変性も

2023/03/29
小惑星探査機「はやぶさ2」が回収したリュウグウの試料から、核酸塩基の一種ウラシルやビタミンB3が検出された。また、小惑星の形成過程で活発な地質活動と衝突の繰り返しがあったこともわかった。